先日の嵐で桜は散って幾ばくかの寂しさもある今日この頃。みなさん如何お過ごしでしょうか?ブログ担当キクカワです。しかし新学期はいい季節ですね。自分の身体より大きなランドセルを背負った新小学一年生を見るだけで幸せな気分になります。あの大きなランドセルは夢がいっぱい詰まったランドセルなんだろうなといつも思います。
さて、前回のブログの続き。ライフキャップが変身してどのように変わったのか?
こちらの画像に写っている細長いプラスチックの棒。これはライフキャップを溶かして成型された製品です。一見何の変哲もないものです。。。。。いったい何に使われているのか?
実はこれ、先の東日本大震災で被災された福島県で大活躍している棒なのです。
津波で沿岸部にあった高速道路がさらわれました。高速道路は道だけではなく、その側道部分の地中に通信ケーブル等の重要なケーブルが埋められています。津波は高速道路を破壊しただけではなく、そのケーブルも丸ごとごっそり寸断してしまいました。高度な情報化社会となった現代日本では、通信手段を失うことは第二次災害を起こす元となります。そこでこのライフキャップからできた棒(杭)の出番になったのです。
高速道路の再建と共に通信ケーブルの埋没作業も行われます。そこでこの杭を通信ケーブルを挟み込む形でで何万本も打ち込む施工を施したのです。ちょっとやそっとの津波では流されない強い設計になったのです。
ライフキャップ運動は「大阪の街をよくする」運動として始まりました。そしてその理念のもと、その実行に邁進してまいりました。日本の一大事に、大阪だけの事を考えていてもいいのかというジレンマが正直ありました。しかし、我々が予期せぬところで東北の復興にお役にたっていました。協力頂いている排出事業者様から頂いた大切な思いを様々な場所で貢献できているという「おもいやりの連鎖」が確認できてうれしい限りです。
ライフキャップは日々の作業の中で回収される、小さな廃棄物です。それがこのような形あるもの、また目に見えない「おもいやり」に変化したことは我々の大きなモチベーションになります。今後も長く続けることでなにか形になるのかな?なんて思うと、ちょっと気分があがりますね。
補足
こちらの巨大杭も皆様から集められたライフキャップから作られています。この用途は地震に強い地盤を作るために地面に打ち込む杭です。新潟地震で被災された土地でのテストも終わり、現在では現場に投入された製品とのこと。順次、東北へも投入されるようです。プラスチックにはいろんな使い道があるのですね。わたくしもびっくりしました!